小さい世界で忙しく動いてます
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作家の中でも大好きなのが有吉佐和子だ。
ハズレがない!!どれも面白い!!
緻密な文章と読者を飽きさせない物語の進め方。
最初に読んだのは、「華岡青洲の妻」なんだけど、その後「恍惚の人」を読んでから3冊目が「悪女について」。
このときは分からなかったけど、時代物やドキュメンタリー物が多いなか、これはミステリーに入るのかな?「開幕ベルは華やかに」と同じように。
あらすじ
=============================
富小路公子という有名な女実業家が突然、謎の死を遂げる。週刊誌では「虚飾の女王」と悪評が。
ある小説家が、彼女を知る人々に次々インタビューして行く。
27人から語られる彼女は・・・
=============================
富小路公子が主人公なんだけど、公子本人は登場しない。これってすごくない??彼女の死後に、彼女を知る人たちが、それぞれ「自分が知っている公子」を語っていくことで物語が進む。27人は一度話したらその後同じ人が語ることは無い。「○○の話」という章が27個あることで全体が構成されている。
こんな形の小説はこれまで読んだことが無かった。
公子の一人称も、作者の説明もなく、27人の語りのみで進むけど、最初の「早川」の話の最後でもう公子が死んでいることが明かされる。その後次々といろんな人が語るんだけど、全員違う公子を語るところが面白い。
時系列ではないから、話があちこち飛ぶんだけど、公子という人物が、どのように成功(って言っていいのかな?)していったのかが、パズルのように徐々に明らかになっていく過程がたまらない。
しかも「Aさんが話しているココと、Bさんが話しているココが重なるんですよ」みたいな説明が一切ないから、後から読み返して「ほほう、ここがここにつながるのか」っていう風に、自分で発見しながら読み進むことになる。
結局、私には公子が「計算」なのか「天然」なのか分からないし、実際の公子がどんな人なのかは最後まで分からないし(誰が本当に本当のことを言い当てているのかは、分からない)、公子の死の原因も(公子の次男がそれらしいことを言ってはいるが)結局分からない・・・と、ほとんどのことが分からないまま終わるところに、一番の面白さがあるんだろうなぁ~。
もう、何回も読んだよー。何回読んでも面白い!
あぁー。こんな説明しかできないのが歯がゆいなぁ。
とにかく読んでみてよ!!
・・・としか言えない・・・
27人それぞれが、違う立場の人だし、「誰誰の話」で進むため全部が「話し口調」。それも、ぐいぐい話しに引き込まれる原因なんだろうなぁ。小説家がインタビューするという形式を取ってはいるけど、その小説家が実際に話すところは一切無いし。
それに、「Aが語る公子」と「Bが語る公子」が違うのはもちろん、「Aが語るB」と「Cが語るB」も違うんだなぁ~。違う目線で見たら、同じことでもこんなに違うの~、って感じ。
27人が話す順番も、巧みに計算されてる。『公子が「娘が欲しかったわ」と言った』、で終わる章の次に『公子さんの娘さんがどうのこうの・・・(実際犬だった・・・)』って始まるもんだから「ええっ、実は娘がいたの?いったいいつの間に・・・」ってびっくりするもん!!
いちばん驚いたのが、出典。もちろんのことやけど、これは書き下ろしじゃなく、どっかに連載されてたもの。連載でこんだけ時系列じゃないものを書こうって、どんだけ綿密に計算しつくさなあかんのん~、って気が遠くなったわ。
まぁ、読んでみたら、面白いと思うよ。
ハズレがない!!どれも面白い!!
緻密な文章と読者を飽きさせない物語の進め方。
最初に読んだのは、「華岡青洲の妻」なんだけど、その後「恍惚の人」を読んでから3冊目が「悪女について」。
このときは分からなかったけど、時代物やドキュメンタリー物が多いなか、これはミステリーに入るのかな?「開幕ベルは華やかに」と同じように。
あらすじ
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富小路公子という有名な女実業家が突然、謎の死を遂げる。週刊誌では「虚飾の女王」と悪評が。
ある小説家が、彼女を知る人々に次々インタビューして行く。
27人から語られる彼女は・・・
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富小路公子が主人公なんだけど、公子本人は登場しない。これってすごくない??彼女の死後に、彼女を知る人たちが、それぞれ「自分が知っている公子」を語っていくことで物語が進む。27人は一度話したらその後同じ人が語ることは無い。「○○の話」という章が27個あることで全体が構成されている。
こんな形の小説はこれまで読んだことが無かった。
公子の一人称も、作者の説明もなく、27人の語りのみで進むけど、最初の「早川」の話の最後でもう公子が死んでいることが明かされる。その後次々といろんな人が語るんだけど、全員違う公子を語るところが面白い。
時系列ではないから、話があちこち飛ぶんだけど、公子という人物が、どのように成功(って言っていいのかな?)していったのかが、パズルのように徐々に明らかになっていく過程がたまらない。
しかも「Aさんが話しているココと、Bさんが話しているココが重なるんですよ」みたいな説明が一切ないから、後から読み返して「ほほう、ここがここにつながるのか」っていう風に、自分で発見しながら読み進むことになる。
結局、私には公子が「計算」なのか「天然」なのか分からないし、実際の公子がどんな人なのかは最後まで分からないし(誰が本当に本当のことを言い当てているのかは、分からない)、公子の死の原因も(公子の次男がそれらしいことを言ってはいるが)結局分からない・・・と、ほとんどのことが分からないまま終わるところに、一番の面白さがあるんだろうなぁ~。
もう、何回も読んだよー。何回読んでも面白い!
あぁー。こんな説明しかできないのが歯がゆいなぁ。
とにかく読んでみてよ!!
・・・としか言えない・・・
27人それぞれが、違う立場の人だし、「誰誰の話」で進むため全部が「話し口調」。それも、ぐいぐい話しに引き込まれる原因なんだろうなぁ。小説家がインタビューするという形式を取ってはいるけど、その小説家が実際に話すところは一切無いし。
それに、「Aが語る公子」と「Bが語る公子」が違うのはもちろん、「Aが語るB」と「Cが語るB」も違うんだなぁ~。違う目線で見たら、同じことでもこんなに違うの~、って感じ。
27人が話す順番も、巧みに計算されてる。『公子が「娘が欲しかったわ」と言った』、で終わる章の次に『公子さんの娘さんがどうのこうの・・・(実際犬だった・・・)』って始まるもんだから「ええっ、実は娘がいたの?いったいいつの間に・・・」ってびっくりするもん!!
いちばん驚いたのが、出典。もちろんのことやけど、これは書き下ろしじゃなく、どっかに連載されてたもの。連載でこんだけ時系列じゃないものを書こうって、どんだけ綿密に計算しつくさなあかんのん~、って気が遠くなったわ。
まぁ、読んでみたら、面白いと思うよ。
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